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エボX

久々にびっくりして、解説を聞いて、もう一度驚いた。
これはクルマの制御システムの革命だと思う。
エボXは、ABSやESC(ASC、ESP…)などのブレーキ制御が頂点に君臨する、
ハイパフォーマンスカーを含む従来すべてのクルマに搭載された制御系から離脱して、
4WD制御を核とした速く走るための制御系を手に入れたことになる。
自動車メーカーがはじめて、ブレーキ制御技術メーカーのシステムより上位に君臨する、
駆動とブレーキの独自の制御システムを頂点に据えたわけだ。

その結果、エボXはIX MRからは想像も付かないほどの進化を見せる。
新たに加わったヨーレートセンサーのフィードバック制御やその他センサーをフル稼働して、
エボXのECUは理想の走行ラインを取るもう1台のバーチャルなエボを走らせている。
ドライバーの操縦するリアルワールドのエボがそれとは違う、
タイヤのグリップ円を飛びだしてしまうような走りをすると、
エボXはエンジン出力、トルク配分、そして4輪独立ブレーキの各制御を駆使しして、
アンダーをインベタに戻し、オーバーでテールが振り出すのを押さえ、
場面に応じてドリフトまで使いながら、理想の走りに近づけて、クルマを前に進めようとする。
これは、安定性を最重視する従来のブレーキ頂点制御系では不可能だったことだ。

一部の人はまゆをひそめて、それを機械の出しゃばりだと言うのかも知れない。
僕も乗る前はそう思ったけど、これが、自分の腕が数ランク上がった気になると、話が違う。
ちょっと大げさだけど、生まれて初めて、サーキットを走ることが楽しい、そう思った。

一般人には半分も使い切れないような限界性能をもつハイパフォーマンスカーが増える中、
その性能をみんなが使えるようにする三菱の技術は、ある意味すごく理想主義的で、
エフィシェントなんちゃらみたいな、妙な正義や正当化がないのも、気持ちいい。
AYCが出た頃から、きっと三菱の技術者は、AWCという夢をイメージしてたんだろうな。

こんな時代だから、エコカーやセグウェイのような低速度技術に僕は期待しているんだけど、
エボの技術はこれはこれで、久々に突き抜けた明快で爽快なハイテクに出会った気がした。
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by rocketwriter | 2007-10-08 12:12 | car